2024.05.16

PRINCE2(R)とPMP(R)の違い:どちらを受験する?

PRINCE2(R)とPMP(R)の違い

PRINCE2とPMPの概要について

PRINCE2とは

PRINCE2®(PRojects IN Controlled Environments)とは、プロジェクトを成功裏に進めるために必要不可欠なもの全てを網羅し、幅広く活用されているイギリス商務局が開発したプロジェクト管理手法です。

イギリスを中心にプロジェクトマネジメントのデファクトスタンダードとなっています。もともとはIT向けに開発されましたが、フレキシブルな手法であり、ヨーロッパを中心にロンドンオリンピックなど様々なプロジェクトで幅広く活用されています。

PMP®とは

PMP®とは、米国に本部があるNPO法人プロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute:PMI)が実施、及び認定している国際資格「プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(Project Management Professional)」です。
国際的に人気の高い、歴史のあるプロジェクトマネジメントを職業とする人の資格で、各個人のプロジェクトに関する経験と知識を認定します。

またPMBOK®Guide(Project Management Body of Knowledge)は(PMIが策定したプロジェクトマネジメントの知識体系)とともに世界中で事実上の標準(グローバルスタンダード)となっており、国や文化を超えてプロジェクトマネジメントについてのスキルを評価する手段として、様々な業界で注目している資格です。

PMP®もPRINCE2®もIT業界から様々な業界にも貢献できるように考えられていますが、どちらかというとPRINCE2®の方が少しビジネスよりです。世界的にはPRINCE2®の方が取得者も多い状況です。なお、日本では圧倒的にPMP®取得者の方が多く、行政の入札要件にも入ってくることも多いです。

プロジェクト業務を進めるための作業の進め方

プロジェクトマネジメントとはプロジェクト業務を進めるための作業の進め方ですが、PRINCE2®は、テーマとして【組織】を扱っており、エグゼクティブやプロジェクトマネジャー、チームマネジャーなどがプロジェクトにおいてどのような役割を与えれて、どのような作業を遂行するのかという点が詳細に記述しています。

またPMPは、プロジェクト計画の立案方法が非常に細かく定義されており、各ステークホルダーからの要求事項を特定した後、成果物を定義し、その後、各アクティビティでの資源と所要期間を基にスケジュールを考え、そのスケジュールから予算を考えるなどの計画立案時の作業順序が明確であるという点が特徴です。

PRINCE2®とPMP®の受講者の違いについて

大まかにいいますと、PRINCE2®は、ヨーロッパ系のプロジェクトマネジメント理論に基づいて実務をこなしている方が多く、PMBOK®は母体組織が、米国のプロジェクトマネジメント理論に基づいて実務をこなしている方が多くなっています。

PRINCE2®試験とPMP試験の違いについて

試験についての大きな違いは、実務要件があるかどうかにあります。36か月などの実務経験がPMP®には必要になります。一方、PRINCE2®には実務要件がありません。

PMP試験について

• 受験者層(IT・建設業・製造業・医療系など様々)
• 受験要件(経験【大卒・高卒】,研修)
• 試験形式(200問のCBT,試験時間4時間)
• ダミー問題(sample問題)25問

PRINCE2®試験

>PRINCE2®試験は、基礎的なFoundation試験と実践的なPractitioner試験があります。PMP®の方がPRINCE2®で実務をするため取得するというケースもあります。

PRINCE2® Foundation試験概要

• 試験時間:60 分
• 問題数:75問 (採点対象外のトライアルの質問5つを含む)
• 合格に必要な正答率:50% (70問中35問)
• 本の持込、電子機器の持込:No
• 受験要件は特になし

PRINCE2® Practitioner試験概要

• 試験時間:150 分
• 問題数:80問
• 合格に必要な正答率:55% (80問中44問)
• 公式 PRINCE2® マニュアルのみ持込は可、但し、電子機器の持込は不可。
• 受験要件は、PMP®資格取得者、もしくはPRINCE2® Foundation試験合格者

弊社講座について

PRINCE2®とPMPの違いを講座としてまとめています。