2024.05.29

予測型・アジャイル型・ハイブリッド型

PMP試験対策:プロジェクトマネジメントのアプローチを理解する~予測型、アジャイル型、ハイブリッド型~

 PMP®試験では、プロジェクトマネジメントのアプローチとして、予測型アジャイル型ハイブリッド型の3つが重要視されています。今回は、それぞれの概要と違い、そして実務への適用について解説します。

目次

予測型(ウォーターフォール型)

ウォーターフォール型の特徴

  • 計画重視
      プロジェクト開始前に詳細な計画を立て、それに基づいて進めます。
  • 工程順守:
     要件定義、設計、開発、テスト、リリースといった工程を順番に進めます。
  • 変更への対応が難しい:
     計画変更には多大なコストと時間がかかる場合があります。

ウォーターフォール型のメリット

  • 進捗管理がしやすい:
     計画に基づいて進捗状況を把握しやすいため、管理が容易です。
  • コストとスケジュールを予測しやすい:
     計画が詳細なため、コストとスケジュールを予測しやすくなります。

ウォーターフォール型のデメリット

  • 柔軟性に欠ける:
     計画変更が難しいため、変化に対応しにくい場合があります。
  • 顧客からのフィードバックが得にくい:
     開発の後半にならないと成果物が見えないため、顧客からのフィードバックが得にくい場合があります。

ウォーターフォール型の実際の適用

  • 要件が明確で変更が少ないプロジェクト:
     例えば、官公庁のシステム開発など。
  • 大規模プロジェクト:
     計画が詳細であれば、大規模プロジェクトでも管理しやすくなります。

アジャイル型

アジャイル型の特徴

  • 柔軟性重視:
     短い期間(イテレーション)で開発とテストを繰り返し、顧客からのフィードバックを反映しながら進めます。
  • 変化への対応が容易:
     イテレーションごとに計画を見直すため、変化に対応しやすいです。
  • 顧客との協働:
     顧客と密に連携し、開発を進めます。

アジャイル型のメリット

  • 柔軟性が高い:
     変化に対応しやすく、顧客のニーズに合った製品を開発できます。
  • 顧客満足度が高い:
      顧客からのフィードバックを反映しながら開発するため、顧客満足度が高くなります。
  • リスクを早期に発見できる:
     イテレーションごとにテストを行うため、リスクを早期に発見し、対応できます。

アジャイル型のデメリット

  • 計画が立てにくい:
     イテレーションごとに計画を見直すため、長期的な計画が立てにくい場合があります。
  • コストとスケジュールを予測しにくい:
      計画が流動的なため、コストとスケジュールを予測しにくい場合があります。

アジャイル型の具体的な適用

  • 要件が不明確で変更が多いプロジェクト:
     例えば、Webサービス開発など。
  • 小規模プロジェクト:
     イテレーションを繰り返すことで、小規模プロジェクトでも効率的に開発できます。

ハイブリッド型

ハイブリット型の特徴

  • 予測型とアジャイル型のいいとこ取り:
     プロジェクトの特性に合わせて、予測型とアジャイル型を組み合わせます。
  • 柔軟性と計画性を両立:
     予測型の長所である計画性と、アジャイル型の長所である柔軟性を両立できます。

ハイブリット型のメリット

  • 柔軟性と計画性を両立できる:
      プロジェクトの特性に合わせて、最適なアプローチを選択できます。
  • リスクを低減できる:
     予測型とアジャイル型の長所を組み合わせることで、リスクを低減できます。

ハイブリット型のデメリット

  • 導入が難しい:
     予測型とアジャイル型の両方の知識と経験が必要になります。
  • 管理が複雑になる:
     予測型とアジャイル型の両方の管理手法を組み合わせる必要があるため、管理が複雑になる場合があります。

ハイブリット型の具体的適用

  • 中規模プロジェクト:
     予測型とアジャイル型の両方の長所を生かせるため、中規模プロジェクトに適しています。
  • プロジェクトの特性に合わせて柔軟に対応したい場合:
     プロジェクトの特性に合わせて、予測型とアジャイル型を柔軟に組み合わせることができます。

まとめ

PMP試験対策としては、予測型、アジャイル型、ハイブリッド型のそれぞれの特徴、メリット・デメリットを理解し、どのプロジェクトにどのアプローチが適しているかを判断できるようになることが重要です。

実務においては、プロジェクトの特性や状況に合わせて、最適なアプローチを選択することが重要です。例えば、要件が明確で変更が少ないプロジェクトであれば予測型、要件が不明確で変更が多いプロジェクトであればアジャイル型、中規模プロジェクトやプロジェクトの特性に合わせて柔軟に対応したい場合はハイブリッド型を選択するといったように、プロジェクトの特性に合わせて柔軟に対応することが重要です。

また、組織全体でアジャイル型やハイブリッド型を導入する場合は、関係者への理解と協力を得ることが重要です。